弁理士資格は、特許などの知的財産権に関する手続きを代理することができる国家資格です。
法律知識に加えて、技術的な理解が必要となるため、理系出身の方に人気が高い資格です。
一方で、弁理士は非常に取得難易度が高い資格としても知られています。
そのため、
弁理士は理系資格の最高峰である
と言われています。
この記事では、弁理士資格が理系最高峰と言われる理由を深堀りながら、弁理士という資格の特徴を紐解いていきます。
Contents
弁理士が理系資格の最高峰と言われる理由
弁理士が理系資格の最高峰であると言われるのは何故でしょうか?
その理由としては、以下が挙げられます
弁理士が理系最高峰である理由
- 受験者の多くが理系出身
- 国家資格の中でも最難関レベル
- 資格取得のメリットが大きい
順に詳細を解説します。
受験者の多くが理系出身
まず、弁理士試験の受験者の多くは理工系の出身者です。
例年、理系の人が受験者の7割程度を占めます。
なお、弁理士試験では、特許法、実用新案法、意匠法、商標法などの知的財産に関する法律について問われます。
つまり、試験自体は法律についての知識や理解が問われるため、どちらかというと法学部など文系出身者に有利な内容になります。
では、知識面で不利な理系出身者がなぜ弁理士を目指すのでしょうか?
その理由は、弁理士の仕事において、技術的な知識が必要となる特許を扱うためです。
実際、弁理士には、過去に研究者やエンジニアとして経験を積んだ方が多くいます。
理系の方が弁理士を目指す理由については、後ほど詳しく解説します。
国家資格の中でも最難関レベル
弁理士試験は国家資格の中でも最難関レベルの難易度を誇ります。
弁理士試験の最終合格率は約7%となっており、これは公認会計士や司法書士などの難関国家資格と遜色がないレベルです。
また、他の理系資格である技術士や情報処理技術者などと比べても、弁理士試験の難しさは突出しています。
これが、弁理士は理系資格の最高峰であると言われる所以です。
なお、弁理士に合格するまでの勉強時間や難易度については、下記の記事で詳しく解説しています。
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資格取得のメリット多し
単に難しいだけでなく、弁理士資格の取得によるメリットが大きいことも見逃せません。
弁理士は業務独占資格に該当します。
具体的には、知的財産の手続きを代理することで顧客から対価を得ることが、弁理士の独占業務として法律に定められているのです。
従って、弁理士資格を取得し、弁理士登録をしてはじめて、特許事務所を開業することが可能となります。
この独立開業できるということが弁理士資格の直接的なメリットですが、企業等に務める場合においても弁理士は役に立ちます。
弁理士は知的財産についての高度な専門性を証明する資格となりますので、出世や転職で非常に有利に働きます。
資格を活かして好条件の特許事務所や企業に転職することで、年収アップが期待できます。
弁理士は理系が多いのはなぜ?
上述したように、弁理士は理系出身の方に人気が高い資格です。
ここでは、弁理士に理系出身者が多い理由を深堀りします。
特許は理系弁理士の独壇場
弁理士の仕事においては、
- 特許
- 実用新案
- 意匠
- 商標
の出願・権利化に関する手続きを主に扱います。
これらのうち、最もボリュームが大きいのが特許の仕事になります。
また、特許の仕事は、意匠、商標などに比べると、1件あたりの単価が高い傾向にあります。
特許の仕事は、弁理士であれば誰でも扱うことができます。
しかし、発明を理解するための技術的なバックグラウンドが不可欠となるため、実質的には理系弁理士の独壇場となります。
各技術分野における専門知識が必要となるため、一口に理系弁理士といっても、各人が得意とする技術分野で住み分けがなされています。
例えば、バイオとソフトウェアとでは技術内容が大きく異なるため、バイオ専門の弁理士がソフトウェアなどの分野違いの発明を扱うことは稀です。
なお、特許事務所の求人においても、9割程度は特許系の弁理士もしくは特許技術者の求人です。
そのため、就職面においても、特許の仕事が扱えることは有利に働きます。はおいしいと言え、この点でも理系であることが有利なのです。
このように、特許の仕事は技術的な知識という強力な参入障壁があり、実質的に理系の弁理士の独占業務なのです。
研究者やエンジニアのセカンドキャリアに人気
上述のように、理系出身者の方が、弁理士になった後に活躍できる余地が大きいです。
その中でも、仕事で研究・開発に関わった経験は、弁理士の仕事をする上で大きなアドバンテージになります。
事実、弁理士には、企業や大学で研究者・エンジニアとして経験を積んだ方が多くいます。
研究・開発の経験を活かしてたセカンドキャリアを検討する際に、そういった専門知識が活かせるのが弁理士という仕事です。
例えば、企業で開発職をやっているエンジニアが、弁理士資格を取得して特許事務所に転職することは、業界ではよく見られます。
また、近年では知的財産の仕事の認知度が高まったこともあり、理系学部の学生が新卒として特許事務所や企業の知的財産部に就職するというケースも一定あります。
理系の知識を活かして年収アップを狙ったり、エンジニアとしてやっていくのが難しくなったときの保険として、弁理士資格を持っておくのは賢い選択肢と言えます。
文系の弁理士もいる
以上のように、弁理士の多くは理系出身者で占められますが、文系の出身者が弁理士になるケースもあります。
弁理士の2割程度は、文系の出身者です。
文系出身の弁理士は、技術的な知識が不要である意匠や商標を扱うことが多いです。
ただし、これらの業務は弁護士も扱うこともできるため、参入障壁が低く、競争が厳しいことに留意する必要があります。(弁護士であれば、登録するだけで弁理士になることができます)
文系の弁理士として成功するためには、語学力や営業力などプラスαの能力で差別化する必要があります。
弁理士になるには?
弁理士は名実ともに理系の最高峰であると言えます。
では、弁理士になるにはどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、弁理士になるために必要なプロセスを解説します。
弁理士になるためのプロセス
弁理士になるためには、以下のようなプロセスが必要です。
弁理士試験は
- 短答試験
- 論文試験(必須科目、選択科目)
- 口述試験
の大きく3つの試験から構成され、3つ全てに合格する必要があります。
ただ、試験に合格しただけで自動的に弁理士になれるわけではありません。
合格者を対象とした実務修習(座学と修了試験)を修了する必要があります。
そして、実務修習を修了してはじめて、弁理士登録が可能になります。
申請書類を提出し登録料を支払うことで、弁理士登録を行い、晴れて弁理士となれます。
弁理士試験には対策が必要
弁理士になるプロセスの中で1番の山場となるのが弁理士試験に合格することです。
上で述べたように弁理士は国家資格の中でも最難関レベルです。
そのため、独学での合格は非常に難しく、ほとんどの受験生は資格予備校の弁理士講座を利用しています。
資格予備校では、受験指導の経験が豊富な講師が、弁理士試験の合格に必要な知識を効率良くインプットしてくれます。
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なお、弁理士試験の予備校については、下記の記事で各社の比較を詳しく解説していますのでこちらも併せて参考にしてください。
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まとめ
以上のように、
- 弁理士は理系に人気の資格
- 国家資格の中でも最難関レベル
- 資格取得のメリット多し
という理由で、弁理士は理系資格の最高峰であると言えます。
理系の方にとっては、目指す価値がある資格と言えるでしょう。
なお、上で述べたように弁理士試験は難易度が高いため、独学での合格は非常に難しいです。
そのため、多くの弁理士受験生は資格予備校の弁理士講座を利用するのが一般的です。
資格予備校では、受験指導の経験が豊富な講師が、弁理士試験の合格に必要な知識を効率良くインプットしてくれます。
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