大学の法学部など、法律を専攻した方であれば、就職の際に法律関係の仕事を選択したいものです。
その際、選択肢となるのが企業の法務部です。
では、新卒で法務部に入ることは現実的なのでしょうか?
また、どういった企業が新卒で法務部の採用を行っているのでしょうか?
この記事では、新卒で法務部に入れるかについて解説します。
新卒で法務部に入るには?
まず、新卒であっても企業の法務部に入ることは可能です。
ただし、多くの企業の法務部門では、新卒ではなく経験者を採用します。
そのため、新卒で入るには企業を選ぶ必要があります。
新卒で法務部に入れる企業は?
基本的に、新卒で法務部員を採用するのは大手企業に限られます。
小規模の企業だと、人材育成にコストを割く余裕がないため、経験者の採用が中心になります。
なお、企業によっては、就業経験が無い法科大学院の卒業生を狙って採用するケースもあります。
法科大学院卒の方の就職については、下記の記事で詳しく解説しています。
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法務部の就活で求められるもの
上述のように新卒で法務部に入るためには大企業を狙う必要があります。
こういった企業は学生からの人気が高いため、狭き門になります。
では、法務部に採用されるためには、どういった資質があれば良いのでしょうか?
重要なのは、以下の3点です。
- 論理思考
- コミュニケーション力
- 法律の知識
論理思考
法務部の業務では、法律に基づいて物事を判断していくため、論理思考が欠かせません。
また、契約書の修正や法的インプットについて関係部署に説明する際も、論理的に説明できる資質が法務部員に求められます。
コミュニケーション力
新卒の採用では、将来的なポテンシャルを示すために、コミュニケーション能力など人的な資質が重要になります。
企業の法務部では、社内の別の部署や法律事務所など多くのカウンターパートとやり取りをすることが多いため、コミュニケーション能力は重要な資質です。
また、未経験で新しい業務にチャレンジすることになるため、新しい知識を貪欲に吸収できる柔軟性も必要です。
こういった資質をアピールできるようなエピソードを持っておきましょう。
法律の知識
法務部は専門性の高い部署であるため、基本的には法律を専攻した学生が優遇されます。
具体的には、法学部や法科大学院の出身者です。
一方で、全く法律知識の無い他の文系学部出身の学生を採用するケースもあります。
やはり、新卒の場合、ポテンシャル採用になるため、転職の場合ほどは専門知識を求められません。
何も知識が無い学卒者を採用して、入社してから教育すれば良いと考えている企業も一定数存在するのです。
まとめ
以上、新卒で法務部に入れるかについて解説しました。
まとめると、
- 新卒で法務部員を採用するのは大手企業が中心
- 新卒採用の場面では、論理思考、コミュニケーション力、法律の知識が重視される
- ただし、企業によっては、法律の専門性はそれほど重視せず、ポテンシャル採用になるケースもある
という点に留意すると良いでしょう。
ご参考なれば幸いです。